異種 IoT とプラットフォームの連携を容易化するサービスの研究開発 (中橋)

背景

近年より,我が国が目指すべき未来社会として超スマート社会 (Society 5.0) が提唱されています.超スマート社会では,今までインターネットにつながっていなかった様々なモノ (センサ, 建物,車,家電など) がインターネットに接続されるIoT技術の活躍により,モノとモノ・モノとヒトがつながり,あらゆる人が必要な時に質の高いサービ スを享受できるようになることが期待されます.また,今後も様々なIoTデバイスの普及が予期される中,それらを統合管理し,連 携を効率的にするための土台となるIoTプラットフォームが各ベンダより提供されています.

課題

IoTプラットフォームとIoTデバイスの連携の手順として,プラットフォームとデバイスの橋渡しをする"アダプタ"の開発や,デバイスをプラットフォームに"プロビジョニング(配備)"するといった作業が必要になります.これらはプラットフォームやIoTデバイスに対する専門的な知識が必要であるため,プラットフォームとデバイスの連携は容易ではありません.

目的とキーアイデア

本研究の目的は異種IoTとIoTプラットフォームの連携を容易化することである.本研究ではキーアイデアとして,異種IoTデバイスとIoTプラットフォームを仲裁するサービス "IoT Mediator" を提案します.

IoT Mediatorを導入した全体アーキテクチャ

IoT Mediator

IoT Mediatorは以下の要素で構成されています.

  • A0: アダプタ開発の標準化
  • A1: アダプタ登録サービス
  • A2: デバイス登録サービス
  • A3: 制御命令ルーチングサービス

IoT Mediatorの詳細アーキテクチャ

IoT Mediatorを導入することで,プラットフォームの知識を要さない標準的なアダプタ開発や,簡単なデバイスのプロビジョニングが実現します.

ケーススタディ

ケーススタディでは,提案するIoT Mediatorを用いて,4つのIoTデバイスをFIWAREというIoTプラットフォームと連携させた後,それらのデバイスを連携動作させる防災アプリの開発を行います.

  防災アプリの動作の流れ